HeavyBommer@blog
時事ネタ、コンピュータ、家電、プログラミング等々、思ったこと/考えたこと/提案/使用レポ/Tipsなどを思いついたときに書いてゆきます
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
遺伝子組み換え作物の危険性
例によって、市民のための…でGM(遺伝子組み換え)作物についての議論があり、長くなりすぎたのでこちらで自分の意見をまとめたいと思います。
誘導しておいて、関連記事無しってのも失礼ですしね。
元の議論はこちらを参照してください。
なお、名無しさんをはじめとする方々のご意見を代表していそうなページを見つけたので、元の議論をお読みいただくのが苦痛であればこちらをまずお読みください。

・前提
まず、私の意見の前提ですが、GM作物の人体への危険性については別段危惧していません。
GM作物自身は綿密に設計され、食用ならば食用足りえる安全性テストを入念に受けていますので、自然の植物などよりも安全だという理由が成り立つと思っています。

しかし、GM技術自体は若い技術であって、まだ余り長い歴史を有してはいません。
そのために、「何ができて何ができないか」「屋外と言う半自然環境で長年栽培した場合どのような変化を起すか」「その変化を人間が充分制御できるか」「制御不能になった場合に環境にどれくらい影響を与えるか」といった部分は未知数である部分も多いと思います。

もちろん、だからといって疑心暗鬼になって、全面禁止すべしなどとは思いません。
これからくるであろう、石油枯渇と食糧危機等を考えると、効率よく食料や燃料を生産するには、絶対的に必要だと思います。
そのためには、充分に気をつけて、石橋をたたいてわたるくらいの心持で慎重に推進すべしだという意見です。

・比較-自然による変化
植物をはじめとする生物がごく自然に変化することの危険性は当然あります。
突然変異や異種間交配などで、今まで自然は多種多様な生物を生み出してきました。
その中には、急速に発展を遂げて、それまでの自然バランスを大きく変えたものもあるでしょう。
#環境変化が先である場合のほうが多いとは思いますが
もちろん、気候変動などのリスクはそれよりもっと大きいものです。

ですが、こういったものは人為的にどうにかできるものではありません。
ので、GM作物の危険性とは別種のものであり、比較しても意味が無いと思います。

いうなれば、森の中の一軒家に住んでいるとして、落雷による山火事の危険性と、タバコによる(自分の家の中で出火する)火事の危険性を比較するようなものです。
落雷による山火事の危険性が大きいからといって、タバコによる危険性は無視できると考えるのはいささか早計でしょう。

・比較-交配による品種改良
人間は交配と言う方法で実にさまざまな品種を生み出してきました。
目的はいろいろありますし、中には自然の生物相に影響を与えたものもあるでしょう。
しかし、長い交配の歴史の中で、それが影響して自然界のバランスを大きく崩してしまい、大量に種の絶滅を招いたとか、人間生活に危機を与えたとか言うことはとんと聞きません。
つまり、長い歴史の中で、この技術が比較的危険性が少ないことが立証されていると思います。
予想外の作用が起きるとしても、その影響は充分人間に制御可能なレベルであり、自然界の復元作用を大きく超えるようなものでもないということです。

では、GMの場合はどうかと言うと、現状の技術ではGMといえどもそれほど大きな変更を加えることはできていないようです。
ゆえに、交配よりも影響は小さく、ならばGMだからといって特段慎重になる必要は無いという考え方はできます。

しかし、本当にそうでしょうか?
その辺りは以下にカテゴリ分けして述べます。

・GMは交配よりも小さい変化しか与えられない
確かに交配よりも小さな変化をピンポイントで与えるということならそれほどの危険性は無いでしょう。
そして、現状実用化されているGM技術はこういったものであるようです。

しかし、これはあくまで、現状での話です。
将来にわたってそうであるとは言い切れません。

特に、対象が食用でないもの(バイオ燃料の元になる作物など)ならば、ほとんどの害虫を寄せ付けず、苛酷な環境でも枯れず、病気にも強いというような強靭な作物を作り上げる可能性は充分考えられます。

そのような作物が作り出されるようになれば、そういったものは明らかに交配によって生まれる作物よりも危険性は大きいでしょう。
#強すぎる種が他の種を絶滅に追い込むことは外来種問題でよく見られますから

・GMならば必要な機能のみを組み込めるので大雑把で結果の予測が困難な交配より安全
遺伝子の機能が完璧に解明されていればこれは概ねその通りでしょう。
しかし、この辺りも現状は発展途上です。
#ほぼ完全に解明されている遺伝子もあるでしょうが

つまり、慎重にやらないと、実は裏に意図しない機能が含まれていて、広く栽培されるようになってから違った側面が発現しだすという可能性も無いとはいえないでしょう。

・GMなら生殖能力をなくすとか色を変えるとか特定薬品を投与しないと育たないとか言った保険機能を組み込める
こういった対処がきちんと機能するなら、安全性は大分上がると思います。
しかし、上でも書いたように、意図しない多品種との交雑が起きるとか、先祖がえりで保険機能が働かない株ができるとか言った危険性は常に付きまといます。

・花粉や種子の飛散等は充分制御できる
屋内で完全管理の下にやっていればほぼ完全な制御はできるでしょう。
しかし、それではコストも高くなりますし、大規模な栽培は無理だと思います。
そうなると、屋外の農園でと言うことになります。
屋外なら、風も吹きますし、虫やら鳥やらも飛んできます。
この状態で、完全に漏れないようにするのは至難の業ではないでしょうか。
#充分可能だという意見もありますが、私はいまいち信じられません

さらに、もし完全な管理ができたとしても、人為的なミスであったり故意であったりで漏れないとは言い切れません。
放射性物質並みの厳重な管理をするなら別ですが、それではやはりコストがかかりすぎるでしょう。

・そもそも自然環境はどこまで保持するべきものか
これは難しい問題です。
確かに、人類が存続していく上で特に必要でない生物種は沢山いるでしょう。
そういったものが絶滅しても、別に実害は無いんだから博物館に遺伝子でも保存して置けば良いのではないかと言う考え方もできます。

しかし、自然環境について人類の英知はまだまだ足元にも及んでいません。
天気ひとつとっても完璧な予想は無理なのですから、生物種バランスの変化がどのような影響を与えるかを完全に知ることは無理でしょう。
風が吹けば桶屋が儲かる 的に、連鎖反応で思っても見ないような影響を(人類が)こうむることになる可能性は充分あると思います。

ですから、人類はできる限り自然環境を保持する努力をすべきだと思います。
これには当然ながら外来種拡散の問題も含まれますし、農薬等の適正使用と言う問題も含まれます。
もちろん、ある点ではトレードオフにある(森を切り開いて田畑を作るとか、海産物を養殖するとか)場合もありますので、しかたの無い場合もあるとは思います。
ですので、こういったことは「慎重に」行うべきだという意見です。

・結論
と言うわけで、私はGM作物の栽培については、他の一般品種よりも「慎重に行うべき」だと考えます。
#けっして全面禁止すべきだとか言っているわけではありません
少なくとも、GMの歴史が化学農薬程度に長くなり成熟するまでは、安全性についての確認を怠るべきではないと思います。
スポンサーサイト
コメント
この記事へのコメント
こんにちわ。
知恵袋から、参考にさせていただきました。

すごい、考察力ですね
参考になります。

ありがとうございました
2010/06/29(火) 18:57:04 | URL | ringobatake999 #-[ 編集]
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック
<記事概要> 世界中の食品が集まる見本市「ベルリン国際緑の週間(Gruene ...
2008/02/02(土) 14:59:41 | 専門家や海外ジャーナリストのブログネットワーク【MediaSabor メディアサボール 】
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。