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ベーシック・インカム
山崎元氏のBLOGでベーシック・インカムについて書かれていました。
今日はこれについて書いてみたいと思います。
なお、山崎氏の内容と被るところもありますが、気にせず書いています。
#とはいえ、詳しい説明などは氏のBLOGに譲りますので、そちらも呼んでみてください

長くなるので、詳しいことは「続き」で。
まず、ベーシック・インカムとは何かということですが、すべての国民に一定の給付金を無条件に与えるという政策です。(WikiPediaの当該ページはこちら

つまり、生活保護みたいなものを一切の条件なしに給付しようというものです。

これだけ見ると、共産主義的ですが、あくまで最低限度の給付に留め、よりいっそうの富を求めることを否定しない点が大きく異なります。

利点としては、生活保護などの給付対象審査とか公的年金機構、経済振興としての公的事業等が不要となるのが一番大きなところでしょう。
最大の欠点は、財源確保と労働意欲への影響でしょうね。

個人的には、これがうまく導入できれば、右肩上がりの成長を想定した現在の政治・経済機構を根本的に改善することができると思います。
SF小説の断絶への航海で描かれている、ユートピア的な社会に似た社会の構築も可能かもしれません。

以下、順を追って「私の想定するベーシック・インカム」を説明します。

・給付額と財源

まず、給付対象についてですが、山崎氏と異なり大人と子供は分けるべきだと考えます。
その大きな理由ですが、育児放棄またはそれに近いものへの影響を懸念するためです。
子供は自分自身で給付金を管理できませんので、当然保護者が管理することになりますが、子供の給付金を目当てにして子供を沢山作ったものの、実際にはまともに面倒を見ないという自体は必ず発生するでしょう。
まあ、額が少なくても貰えるのならばそういったことが起こらない保障はありませんが、額が小さい方がそういったことが起こる確率は減るでしょう。
実際の生活費も、子供(特に同居で扶養されているならば)は大人ほど必要としません。
現行の物価水準ベースで考える(月額)と、小学生までは一律3万ほど(逆に乳児は増やしても良いかもです)、中学~高校生で4万ほどですかね。
食費+教材費程度と考えて、ギリギリの生活ならこれくらいでしょう。
それ以降は大人と同額で良い(独立する人も居るでしょうし、自分で給付金を管理できるので)と思います。
大人への給付は、一人当たり6万円程度でしょうか。
この金額だと、一人暮らしをするには(地域にも寄りますが)ボロアパートでも家賃で消えてしまうでしょうが、複数人で同居すれば暮らしていけるはずです。
さらに、そういった対処が無理な人向けに、4畳半一間程度(炊事場等は共同)の公共宿舎を格安提供しても良いでしょうね。
そうすれば、食費は1日千円(コンビニ弁当でも1日2食は食えますので自炊すれば貧しいながら何とかなるでしょう)でも月3万ですので、残り3万余裕ができますから、何とかやっていけるはずです。
住所が確定していて、餓死/凍死するようなことが無ければ、(健康な人ならですが)職探しだってできますからね。

で、この想定だと大人は年間72万円の給付です。
子供を想定すると難しいので、単純に72万円*一億人と考えると、72兆円必要です。
日本の財政収入が50兆円程度なので、現状のままでは絶対やっていけませんね。
そうなると、税収を増やす必要があります。
現状の所得税は、貧しい人を保護するために累進課税になっています。
が、そもそもベーシック・インカムを導入するなら、山崎氏と同様定率課税で良いでしょう。
そうすると、GDPが500兆円(景気低迷時の値)ならその2割でまかなえます。
つまり、多めに見積もっても税率は(現状の平均を10%程度と考えて)30%で良いでしょう。

給料の1/3が税金で消えるとなるとかなり高いように思えるでしょうが、ベーシック・インカムで底上げがあるのでこの程度ならさして問題は無いと考えます。
一人暮らしでも年収400万程度の人なら、結局手取りは現状と同じくらいになります。
高給取りの人は、現状でも税率が高いのでむしろ減税になります。
部分的に増税となる、中間層はどうしても出てきてしまいますが(家族構成なんかで違ってくるので一概どれくらいの人かは言えませんが)失業時のリスクなんかが軽減されると思えば、納得できるのではないでしょうか。

ただし、国民一人当たりのGDPがどんどん下がってしまうような事態になると問題ですね。
固定支出は人口に比例しますが、収入はGDPに比例します。
そのため、人口がそのままでGDPが減少するとか、GDPが増えずに人口がどんどん増えると立ち行かなくなります。
日本は天然資源で儲けるようなことはできませんので、働かずに暮らすことを選択する人が増えるとGDPが落ちてしまいます。
さらに、子沢山の方が世帯辺りの給付金が増えますので、給付金頼み人口増加の可能性もはらんでいます。
さらにさらに、日本は国土が狭いので、人口が増えると住居コストが上昇します。

こういった悪循環に陥ると、税率を上げて給付額を減らす必要が出てきてしまい、バランスが悪くなっていずれ崩壊してしまいます。
ここが、ベーシック・インカムの最大の欠点ですね。

・その他の福祉をどうするか

医療保険や介護保険は必要でしょうね。
ただ、運用方法は見直す必要があると思います。
公的年金制度や失業給付、生活保護は取り止めで良いでしょう。
最低限の生活保障はベーシック・インカムでまかなえますので。
ただし、現状の積立金は何らかの形で還元する必要がありますね。

・労働意欲への影響

一見すると、労働意欲が減るのではないかと思われるでしょうが、ベーシック・インカムだけでは本当にギリギリの生活しかできません。
夫婦+小学生2人の世帯なら、世帯収入が月18万円です。
家賃6万程度のところに住んで、慎ましやかな生活なら可能でしょうが、大抵の人はこれでは満足できないでしょう。

現状の生活保護だと、下手に働くと給付金が減ったりもらえなくなったりということがありますが、ベーシック・インカムならそれは無いので、アルバイト程度でも働けばその分生活は楽になります。

そう考えると、多くの人にとっては「生活のためにいやな仕事を無理してやる」という方向から、「自分に向いた/好きな仕事をゆっくり探す」ことができるようになると思います。
現金収入が最低限度は保証されますので、自給自足の農業生活なんてのも選択肢として現実味を帯びてきますし、起業のリスクも転職のリスクも軽減できます。

こういったことを考えると、地方の過疎化もうまくすれば防止できるかもしれませんし、過労死するほど過酷な労働も減るでしょう。

ただ、(今でもそうですが)人気職業はさらに薄給になる危険があります。
現状では、いくら自分のやりたい職業であっても、生活できないなら諦めるしかないため、人気職業(TV/エンタメ関係とか)の薄給にも限度がありますが、生活基盤がベーシック・インカムで保障されていると、給料なしでも良いという人まで現れる可能性があります。
その辺は最大の問題点ですね。

一様に禁止したりしてしまうと、ボランティア活動やオープンソースコミュニティーみたいなものまで引っかかってしまいかねませんしね。
その辺は、うまい切り分けを考え(営利行為に関係する労働とそれ以外って感じだろうとは思いますが)て、最低賃金や労働条件の最低レベルを規定する必要があります。

もしくは、いっそのこと薄給で良いと言う人がいるのならそれで良いということにしてしまうかですね。
その方が(人件費が抑えられるので)製造業などの国際競争力を考える上では得策かもしれません。
もともと最低限度の生活は保障されるのですから、それで路頭に迷う人が出るわけでもありませんし。

あと、問題点として「借金」がありますね。
働かずにギリギリの生活をすることにした人が、遊ぶ金ほしさなんかで借金をしてそれが返せなくなるとかです。
でもこれは現在でも同じ問題があるので、改善はしないけど悪化もしないでしょう。
働かなくてもギリギリの生活はできる>今月借金しても来月ちょっとバイトでもすれば返せるだろう>働き口が見つからない>借金がどんどん増えるみたいなことにはなり易いかもしれませんが、その点も自己破産での焦げ付き(最低収入が確保されているので自己破産はやり易くなるでしょう)を考えれば、自然と金融機関側が自衛することになるでしょう。

・労働市場への影響

転職や起業、個人営業は増えるでしょう。
これは、年功序列型の日本型会社にとっては打撃だと思います。
でも、成果の適正配分とかを考えると、それで良いと思います。
新しい社会についてゆけない会社は崩壊するでしょうが、そもそも右肩上がりを想定した社会を是正するのが目的なんですから、ある程度の混乱は致し方ありませんね。

以上、いろいろな側面から見てきましたが、現状の「右肩上がり成長」を想定した社会構造に無理が出てきている以上、成長を特に必要としないベーシック・インカムはなかなかに良い策なのではないでしょうかね。
上でも紹介した、断絶への航海を読んだときは、人口に比して資源が十分&自動化によって生活コストは殆ど0という環境で無いとできないと思っていた社会に、この制度なら多少近づくことができそうです。
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テーマ:これからの日本 - ジャンル:政治・経済

コメント
この記事へのコメント
はじめまして。
はじめまして。
こちらの記事にも少し関連するのですが、
今、『もし、未来にこんな制度があったら』 というテーマでアンケートを募っています。

*もし、月々6万円の所得保障があったら?
http://bbs.teacup.com/?parent=every&cat=2200&topics=23898

所得保障の金額をいくら位にしようか、随分迷ったのですが、
小沢修司先生の試算8万円、国民年金の基礎年金、個人単位、家族人数など考慮して、
一人当たり、一月6万円という設定にしてみました。
出来るだけ多くの方の声を募りたいので、B-51さんのお知り合いの方にも
このトピックをご紹介していただけると、とてもうれしいです。

自分だったらどうするだろう? 
と、率直に、自由に、想像してみて下さい。
どうぞよろしくお願いいたします。
2009/03/07(土) 02:50:44 | URL | kyunkyun #nZF4Wk5k[ 編集]
承認待ちコメント
このコメントは管理者の承認待ちです
2013/08/10(土) 09:08:10 | | #[ 編集]
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