HeavyBommer@blog
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アンブロークンアロー(戦闘妖精 雪風 最新本)
前回OVAと原作グッドラックまでの書評というか感想を書きました。
最後に「原作の方は続きは期待できないのでしょうが」と書きましたが、続きが出ましたw

戦闘妖精雪風
グッドラック
アンブロークンアロー
と三冊目になります。

まあ、神林先生は普通にシリーズものや、三部作なども書いておられるので、続きが出ても不思議ではないのかもしれませんが、あの話の流れで続きが出るとは思っていなかったので、良い意味で驚きましたね。

早速、図書館で借りて(あんまり何度も繰り返し読まないたちなので、もっぱら図書館です)読んでみました。

グッドラックよりもさらに輪をかけて思弁小説と化していますので、「戦闘機による空中戦」を期待して読むとがっかりすると思います。
個人的には、こういった哲学的な方向性は嫌いではないのですが、それでもちょっと思弁側に行きすぎかなと思ったくらいです。

以下、細かい部分はネタバレも含むので続きから。
物語は、クーデター(と言うかジャムに与しての裏切り)を起こしたロンバート大佐から、リン・ジャクスン女史への手紙から始まります。
内容は、ロンバート大佐がジャムの代弁者として、正式に地球人に宣戦布告すること、FAFはほぼ壊滅状態であることなどです。

そして、その手紙を書き終えたところのロンバート大佐に場面がシフトします。

とりあえず、ジャムの力(だと思われる)によって、フェアリー星は全体がおかしな状態に陥っています。
のちに登場人物銘々の考察として語られるものとしては、量子論的な重ね合わせ状態のような「可能性の海」みたいな状態にフェアリー星全体が陥っているということです。

よって、普通では起こりえないことがたくさん起こります。
ジャム機を帰順させ強制着陸をさせようとしていた雪風が突然いなくなったり、ジャム機が雪風になったり、深井大尉はいろんなところにワープしたり、雪風がエディスの姿かたちを借りて会議に参加したり…

結局、ロンバート大佐の意見によるとジャムは「人間を知る手段」を模索しているのだと、人間にはジャムが直接検知できないように、ジャムにも人間が感知できないため、すべての存在がまじりあうような特殊な状況を作り出して、人間を理解しようとしている/人間を欺瞞しようとしているのだとか(もしくはFAFのコンピュータ群と人間の分離を狙ったものだとか)言ったのだと語られます。

結局、最終的にはジャムの作りだして状況を利用するような形で、雪風が特殊戦および深井大尉をリードする(対話する)ような形をとり、この状況を打開するために「通路」を飛び越えて地球と言う確かな存在を確認するということになり、深井大尉と雪風がこれを成功させた(ジャムとロンバート大佐による妨害がありますがそれを振り切る形で)ところで話は終わります。

まあ、結局のところ、今回もお話はきれいに終わってなくて、グッドラックの時と似たり寄ったりの状況です。
おそらくは、これでフェアリー星・FAFはロンバート大佐のクーデター発生時点(まあその後だいぶ被害はあったようですが)で落ち着くと思われますので、またしばらくはジャムと人間たちの戦いが続くということにはなるのでしょうが、ジャムは戦法を変えてきているので、今後は直接的な戦闘以外のものが多くなるということになるのでしょう。

FAFのコンピュータたちもこれを機にこういった異常空間(不可知戦域と似たようなもの)への対処手段も学習した、人間たちもジャムの理解が少しは進んだということで、FAFが簡単にあしらわれるわけではないとは思いますけどね。

とりあえず今回の一冊は今まで出てきたJAM像をより具体的に、登場人物たちがあれこれと考察するというのと、深井大尉が雪風と一線を引きながらも良きパートナーとして自立したというような形でしょうか。
実際に、同じような主題を延々と語っているよう感じで、ちょっと盛り上がりに欠けます。

ただ、OVAで謎だった部分がなんとなくわかったような気もしないでもないです。
特にOVAのラストで、雪風と深井大尉はジャムの渦の中に出撃して言って、そのまま帰ってこない(通路の向こうに取り残された形)ことになり、エンディング後のエピローグでは鏡面反転している世界で深井大尉をはじめとする特殊戦のメンバーがブリーフィングを行っているシーンが映ります。
当時は、「雪風と深井大尉がジャムに取り込まれて、ジャムの見せる夢の中に居る」と理解した(その可能性が一番高そうだと思った)のですが、今回のアンブロークンアローでは、ジャムの作りだした異常世界の中で雪風はそれを利用しつつFAFの壊滅を阻止する楔的な役割を果たしています。
というわけで、OVAの方も、通路が閉じたフェアリー星で、雪風は深井大尉(の精神)とともにジャムに完全支配されないための最後の楔として戦い続けているとも解釈できるでしょう。
今回、雪風自身は「ジャムと戦い続けることを望んでいる」とされており、もしジャムがいなくなればジャムの存在性を求めて探求することが第一目的になるだろうと考察されています。(エディス雪風の考察なのでほぼ雪風の意思だと思ってよい)
そう考えると、FAF全軍が撤退した後も、雪風とFAFコンピュータ群はフェアリー星でジャムと戦い続けている、またそれを望んでいると考えることができますからね。

ブッカー少佐の「不思議と悲しくはない」というセリフも、リン・ジャクソン女史の車がバックミラーに診る深井大尉の姿も、「どこにでもいてどこにもいない」「時の流れも関係ない」といった確率の海の世界にいる深井大尉を表していたとも言えるのかもしれません。

OVAを作った時点で、神林先生がどこまで考えていたのかにもよるでしょうがね。

ちなみに、ラストで通路を通って3機の機影が現れ、偶然居合わせたリン・ジャクソン女史を確認した後深井大尉の乗る雪風が通路に消えてゆき、残りの2機は1機に合成されてこちらも通路にまた消えます。
この解釈がちょっと難しいですね。

まあ、地球で(地球人の代表だと深井大尉の考えている)リン・ジャクスン女史を深井大尉が確認したことにより、ジャムの作りだした確率の海が収束してFAFもジャムも普通に戻ったことによるのだろうとは思うのですが、フェアリー星側の通路に入るときはロンバート大佐の乗るTS-1(シルフ試験機でもありジャム機でもある)と、雪風の陰ともいえるレイフ(雪風に随伴する無人機)と雪風の合計三機で入ったはずです。
雪風にレイフが重なって一つになるのならわかるのですが、雪風以外の二機が重なったという話なのでちょっとここが難しいですね…
実際に通路を超えたのは、雪風+ロンバート大佐+ジャム機だったのかもしれませんけどね。

この調子だと、もう一冊くらいは続きが出そうな気もしますので、それを期待して待ちたいと思います。
次は思弁一辺倒ではなく、グッドラック程度にはドンぱちありで話を収束させて行ってほしいですね。
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テーマ:感想 - ジャンル:小説・文学

コメント
この記事へのコメント
はじめまして
2ちゃんねるでHeavyBommerが紹介されていましたw

http://workingnews.blog117.fc2.com/blog-entry-2589.html
2010/03/04(木) 02:00:41 | URL | boy #jPjZVD6M[ 編集]
Re: タイトルなし
教えていただきありがとうございます^^

たしかに、更新してませんがw
興味を持っていただける方がいるだけでうれしいですね。
2010/03/04(木) 15:16:22 | URL | B-51(管理人) #-[ 編集]
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